『ようこそ実力至上主義の教室へ』 2年生編 4.5巻 よう実 15.5巻 メモ 感想

物語が進展したのか進展していないのかよくわからない巻でしたね^ー^

八神がホワイトルーム生だと判明はしましたけど。

あと、月城理事長代理が退任しました。

今後の展開次第では、月城が仲間になるかもしれません。

坂柳と綾小路くんの会話

ヘルマン・ヘッセ著『車輪の国』を取り上げ、天才について言及しています。

本当の天才とは挫折しないもの、らしいです。

「『車輪の下』はご存じですか?」

「ヘルマン・ヘッセの小説だな」

彼が書いた小説の中でもとりわけ日本では知名度の高い作品だ。

「あの物語の主人公、ハンスは才能に恵まれた天才でした。そしてエリート学校へと進学し将来を嘱望されるものの、学問だけに生きた彼はやがて疑問を覚え始める。そして期待に応えようとした果てに挫折し衰退の一途を辿っていきます」

主人公ハンス・ギーベンラートの末路は悲惨で、最後は川に落ちて死んでしまう。

「それがどうかしたのか?」

「私は彼が天才だったとは思えないんです。何故なら本当の天才は挫折などしませんから。ましてその果てに死を選ぶなど、愚の骨頂です」

坂柳と天沢

やはり、ホワイトルームの最高傑作さん以外は……。

「あたしと頭脳戦がしたいってこと? 笑わせてくれるぅ」

「随分と短絡的なのですね。勝手に結論を出さないでください。所詮、ホワイトルーム生といっても綾小路くん以外は失敗作でしょうしね。過度な期待はしていませんが」

綾小路グループの距離感

「なんか不公平な感じがするのよね、愛里に対して」

「オレは誰に対しても、公平な目線で見てる」

「ホントに?」

「見せかけ以外で本当に誰かを贔屓したことはない」

「……それって親友や彼女にも同じように公平に接するってこと?」

「そうだな」

「なんか、それってちょっと変じゃない? 距離感が遠いって言うかさ。この際だから言うけど、前からきよぽんって距離置いて私たちのこと見てるじゃない?

どうやらその辺のことは、波瑠加にも伝わっているようだ。

「笑った顔とか、見たことないしさ」

そう言って右腕を伸ばしてくると、オレの左頬を摘まんだ。

多少の強弱を付けながら引っ張ったりして遊んでいる。

「せめてきよぽんを笑わせられるのが私たちでありたいよね」

「意図して笑ってないわけじゃないんだけどな」

つねっていた頬から指先から離すと、不満そうに腕を組む。

「直接教えない理由はまだある。愛里とオレとの距離が最初から近すぎたことがある」

「なにそれ」

「あいつを成長させるのはオレじゃなく、周囲の取り巻く環境だと考えてるんだ」

「取り巻く環境?」

「波瑠加がいて明人がいて、啓誠がいる。親友に囲まれて成長していくことが愛里にとって一番重要な要素なんだ。現に、今愛里は波瑠加のお陰で大きく変わろうとしている」

「私は愛里にとって一番重要なのはきよぽんだと思うけどね」

癌と隣人

いまだに自分の過去を知る人を退学させるとか言っている櫛田さんは1年生の頃から成長していないですね。

まあ、最近は櫛田 桔梗さんの出番はないけど。

「必ず証明して見せるよ」

「分かりあうことは出来ないの? 私は櫛田さんも含めクラスメイト全員でAクラスの卒業を目指している。そして、そのためにはあなたの力が必要不可欠なの」

櫛田「バーカ」

「あんたに協力なんてするわけないじゃん。反吐が出ること言うのはやめてよ」

「櫛田さん……」

 

左手で握手をかわす月城理事長代理と綾小路くん

オレは椅子に腰かけ、鍵盤蓋を開く。

「……何をしている。まさかピアノが弾けるのか?」

その質問には一切答えず、オレは指先を走らせ曲を奏で始めた。

演奏が終わると、茶柱はらしくもなく拍手を送ってきた。

「私は音楽に精通しているわけじゃないが見事なものだな。練習しても私には一生そのレベルでは弾けないだろう。確か今の曲は───」

月城は任を退き、坂柳のパッパがまた理事長になるそうです。

よかったですね^ー^

「しかしこの学校は意外と興味深い。無人島で特別試験を行えるのは、世界広しと言えどこの学校だけでしょうからね。自分の小さい頃、ボーイスカウトに熱中していた時期を思い出しましたよ」

そう言って、月城はオレの目の前に左手を差し出す。

「今度こそこれでお別れです綾小路くん。握手していただけますか?」

この差し出された左手は、単なる別れの挨拶、そんな風には思えなかった。

同じように左手を差し出して握り返すと、満足したように月城は頷いた。

「それでは───いずれ『また』お会いしましょう」

最後にオレの左肩を右手の手の平で叩き、月城は踵を返した。

「細かいことを気にしても仕方ないが、左手で握手を求めるとはな。最後までおまえに敵意むき出しだったということか」

「オレにはそうは思えませんでしたけどね」

「どういう意味だ」

月城が前触れもなく言ったボーイスカウトに熱中していたという話。

通常は失礼とされる左手での握手だが、ことボーイスカウトにおいてこれは例外となる。

その意味は───。

「ボーイスカウト 握手 左手」などで google 検索してみるといいかもしれませんね。

Scout handshake - Wikipedia

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