「――今は、言えないんだ……」
「今は……?」
「――きっと、そのうち話せる日が来ると思う、けど……」
「――私だって……、私だって光になりたいよ……。光になって――、もっと高く……」
「――義務とかじゃないよ。俺は『人間』だから、俺がやれることをやりたいだけだ……」
「――私、いま後ろ見えない。――だから、いいよ……」
「――光になれるさ、麗奈だって」
「――もうウルトラマンには、なれないね……」
「人間はみんな、自分自身の力で光になれるんだ。麗奈もなれただろう?」
「――うん」
『ウルトラマンティガ(1996)』は今年で25周年です。
『ウルトラマンティガ(1996)』のリメイクとして『ウルトラマントリガー(2021)』が放送されるらしいですね。
令和時代のウルトラマンティガを作るとみせかけて、
長野くんを使わないよう、ティガを作り直したいのでしょう。
副題には、NEW GENERATION TIGA なんて書かれています。
7月10日からテレビ東京で放送です。
ティガのテイストが少しでも残っているといいですね^ー^
俺っちは、子供のころ親にスパークレンス(クリスタル・デヴァイス)をねだったんですが、
「オマエはティガになれない」と言われ、一蹴されました。
こうした大人の冷たさは子供ながらに印象に残っています。
で、中学2年生のときに、なんだか知らんけど、
ティガをもういちど観ることになりました。
多感な思春期になって、
感受性の向上ひいては人生の解像度が上がったのか、
とても面白く、また楽しめたのです。
ティガは「特撮作品」かつ「ウルトラマン」だと思っているキモオタクやチー牛がいますが、
ティガは、ホラーというかオカルト作品です。
怪獣や未知の生物、日本の伝承、クトゥルフ神話に登場する神が人々の恐怖を惹起し、
人間の闇をも見事に素描しました。
第38話『蜃気楼の怪獣』など、現代社会の情報に操られる人々も描いています。
ぶっちゃけると、ティガは人であり光でもあるので、あまり強くはないです。
4回ぐらい負けてますね。
怪獣のプロレスを期待してはいけません。
人々のドラマに注目しましょう。
あと、ティガは台詞回しがカッコいいですからね^ー^
特筆すべきは『 Serial experiments lain (1998)』や『ラーゼフォン(2002)』の脚本を担当された、
小中 千昭さんの話ですね。
まあ、オレっちは第32話「ゼルダポイントの攻防」や第4話「サ・ヨ・ナ・ラ地球 」が好きなんですけど^ー^
思わす泣いてしまったのは、第32話「ゼルダポイントの攻防」と最終話の「輝けるものたちへ」ですね^ー^
まあ、今からティガを観るのは難しいでしょうから、
ティガのことが雑にわかるであろうチェリーピックした視聴のリストを書きます。
なんせ、全部で52話もありますからね^ー^
よく、劇場版のファイナル・オデッセイしかみていないオタクがいますけど、
そいつらなんかワンパンできると思いますよ。
第01話『光を継ぐもの』
第02話『石の神話』
第03話『悪魔の預言』
第04話『サ・ヨ・ナ・ラ地球』
第25話『悪魔の審判』
第28話『うたかたの……』
第30話『怪獣動物園』
第32話『ゼルダポイントの攻防』
第34話『南の涯てまで』
第37話『花』
第38話『蜃気楼の怪獣』
第39話『拝啓ウルトラマン様』
第40話『夢』
第43話『地の鮫』
第44話『影を継ぐもの』
第45話『永遠の命』
第50話『もっと高く! Take Me Higher!』
第51話『暗黒の支配者』
第52話『輝けるものたちへ』
梗概として、これぐらい観ておけばストーリーがわかると思います。
第37話『花』と第40話『夢』は、映像が前衛的で面白く、
観たほうがいいですが、
時間がない場合はカットしても構いません。
第03話『悪魔の預言』と第25話『悪魔の審判』は「キリエルびと」が登場するので切れません。
第30話『怪獣動物園』は、ウルトラマンコスモスに通ずるような、怪獣は本当に悪者なのかといった話なので好きですね。
第34話『南の涯てまで』は、大梧が長官を助ける回想があるので切れないです。
第39話『拝啓ウルトラマン様』は、大梧の対比となる超能力者・桐野 牧郎が出てくるので必見です。
第32話『ゼルダポイントの攻防』は話が好きです。
第50話『もっと高く! Take Me Higher!』は、麗奈と大梧のスノーホワイトのくだりがあるので^ー^
ウルトラマンティガが示したものは、
ティガを神として崇め、すがることではありません。
人間が神に頼ることなく、個人が毅然とした態度で現代の社会で輝いていくことです。