如月久遠

数ある日本のアニメーションの中で一番かわいいキャラクターは誰でしょうか?

正解はボンズの最高傑作と名高いラーゼフォン( rahxephon )に登場する、美嶋玲香みしま れいか(イシュトリ)です。

では、2番は誰でしょう?

2番目は、如月 久遠( きさらぎ くおん, Kisaragi Quon )です。

声優は、『機動戦艦ナデシコ』のユリカや『ノワール』の霧香、『アルジェントソーマ』の名前は忘れた金髪少女を担当した桑島法子さんです。

久遠さんの外観は、どちらかというとアルフォンス・ミュシャの影響が散見されます。

また、モネの『日傘をさす女性』に影響を受けたのでしょうか?

???「わたしの血も青いもの……」

???「らら?」

綾人君がオリンなのは自明の理ですが、実は久遠さんもオリンなのです。

話が進むにつれ、綾人君の実母が久遠だとわかります。

第9楽章「時の祠 -sanctuary-」のイシュトリとの会話にて、

久遠自身も「オリン」だと気づくセリフがあります。

イシュトリ「その卵は時を回す歯車……怖がらないで……、それはあなたのものよ。音楽だけが創造可能な新たなるセカイのカタチ」

久遠「世界を調律するもの……私は奏者……」

イシュトリ「あなたは、オリン」

久遠さんが装着しているライフモジュールのインナーのデザインは、

キャラクターデザインを担当した山田章博さんの入院中に経験した出来事が元になっているそうです。

山田は入院中、鎖骨の下に点滴用のアダプターを埋め込まれていました。

久遠も体のあちこちにその手の手術を施されている筈なのですが、

グロっぽかったり、痛々しかったりするので、医療用のハーネスを肌に近いところに着けているという事で、逃げてみました。

小説版によると久遠さんは、

初対面の綾人君に電波系のようなヤバイやつだと思われていたみたいです。

仕草や面差しは好みのようですが……。

cf:『ラーゼフォン 1』ISBN4-8401-0598-7

迷った。
航空母艦なんてひとつの街だ。慣れている人間はいいだろうが、初めての人間は自分がどこにいるかもわからない。
どこだ、ここ?
すぐ先に見慣れたものがあった。白と青と赤のねじり模様が、くるくると回っている。
カッティング・サロンというより、床屋だよね。このねじり棒があると。
そこから、ふわりと風が吹いた。
本当に吹いたわけじゃないけど、ふわりとひとりの少女が現れた。
なんていうか……紫 ―― かな。
服が紫っぽいのも確かだけど、そうじゃなくて雰囲気が紫だ。
ちょっと人を不安にさせるような、それでいながら惹かれてしまう。
強いような、守ってやりたいような、不安定な感じがする。歳だっていくつだかわからない。
年上のような印象もあるし、年下のような印象もある。
手には日傘と相子とベストのようなもの。
ベストといっても、なんか色々な機械がひっついてるみたい。
いったい、どういうセンスだ。
日傘と機械なんて。
「らら?」
少女が微笑んだ。
そのこぼれるような無防備な笑みに、「らら?」なんていうへんてこりんな言葉を聞いたことも忘れてしまった。
好みかも。
彼女はねじり棒を指さし、初対面のおれにむかって友だちのようにしゃべりだした。
「この看板はもともと、野戦病院の印だったの。この色は、赤い血管と青い血管をあらわしてるんだって」
「そ、そうなんですか」
われながらマヌケな答えしかできなかった。
「人の血は赤いのに、どうして二色の血管があるんでしょう」
おふくろの横顔がよみがえる。 赤い血と。青い血。
どちらかが人間? どちらも人間?
「これでいいの?」
「いいの」
思わず長い吐息がもれる。頼まれたことやったんだから、もういいよな。
いっちゃってる系の人とは、あまり親しくなりたくない。
離れようとしたおれの手を、少女がごく普通の仕草で握った。
ふりほどこうと思えばできたのに、そうしなかった。
「行きましょ。オリン」
「え? あ、その......オリンて?」
「いいの」
少女は手を引いて歩きだした。
おれはされるがままについていく。
いっちゃってる系の人とは、親しくならないんじゃなかったのか、神名綾人。

アニメ本編が終わっても如月久遠さんの記号は受け継がれていきます。

『交響詩篇エウレカセブン』は、『ラーゼフォン』や『KURAU Phantom Memory』をベースに作ってあります。

エウレカセブンに登場するアネモネというキャラクターは彼女の遺伝子を受け継いでいるといえるでしょう。

アニメ映画『ANEMONE』でも見受けられました。

また、『桜蘭高校ホスト部』でも久遠さんはコスプレとして登場しました。

ちなみにホスト部はアニメではなく、原作漫画の方を勧めます。

cf:TVアニメ『桜蘭高校ホスト部』第7話より

2013年に発売された『君と彼女と彼女の恋。』においても、

久遠さんのオマージュと思われる、向日 アオイというキャラクターが登場しました。

一部のアニメ好きには、心に残っているキャラクターなのかもしれません。

ちなみに、久遠さんが口ずさんでいる歌の曲名は、『ダッタン人の踊り』です。

この曲をアレンジしてポップな雰囲気になったのが、『ラーゼフォン オリジナルサウンドトラック2』に収録されています。

橋本一子さんが作曲した『 La, La Maladie Du Sommeil 』という曲になります。

坂本真綾さんの『tune the rainbow』のCDにある『 THE GARDEN OF EVERYTHING 』は、

『ダッタン人の踊り』をアレンジした曲だと思われます。

Izzy - Polovtsian Dances (Song Of Our Homeland)
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