以前の宇多田ヒカルは、
世紀末の終焉を感じるようなリリックや勝ち取った自由が歌われていた。
たとえば『 traveling 』では、
「風にまたぎ、月へ登り、僕の席は君の隣り、ふいに我に返りクラリ、春の夜の夢のごとし」と、
最強にカッコいい。
まさにシティボーイである。
また、『 COLORS 』では、
「オレンジ色の夕日を隣で見てるだけで、よかったのにな 。口は災いの元。黒い服は死者に祈る時にだけ着るの……」
こちらは、デカダンスというか、そういう世紀末じみたものを感じる。
『 This is Love 』なんかは「予期せぬ愛に、自由奪われたいね」と歌っていて、
まさにリバティである。
それが最近の曲である『 BAD モード』だと、
「メール無視して、ネトフリでも観てパジャマのままで、ウーバーイーツで、なんか頼んで、お風呂一緒に入ろうか?」
こんな若者いねえよ^ー^
ありもしない若者を仮構するようになってしまった……。
昔の宇多田ヒカルの曲は少年であり、今の曲は乙女な気がする^ー^