受験マンガときいて皆さんが思い浮かべるのは、『ドラゴン桜』や『ラブひな』だと思います。
世間一般でも受験漫画といえば、『ドラゴン桜』でしょう。
さて、『受験の帝王』はご存知でしょうか?
きいたことがないって方は是非とも読んでもらいたいです。
最強ですから^ー^
今回はそれを紹介します。
この漫画は入手に苦労した記憶があるんですが、いまではマンガ図書館Zにて無料で読めます。
続編の『帝王への道』も一緒に読みましょう!
著者:志名坂 高次
浪人生の雪村圭司くんは、成績がなかなか上がりません。
一年先に大学生になった彼女とギャップを感じてしまいます。
彼女は青春を謳歌している……かたや俺は不幸のどん底……なんてね。
ちなみに、この彼女は、ガイナックス制作『おたくのビデオ』のオマージュでしょう。
主人公の雪村圭司くんも久保くんのインスパイアみたいですけどね。
そんな折、ある青年と出会います。
これが人生の分水嶺となるのです!
青年は言います。
「受験で必要なものは闘志である」と。
そして、圭司くんに受験のテクニックを披露するのです。
青年は圭司くんを弟子にします。
圭司くんは「マグナム圭司」として受験戦争に切り込みをかけるのです。
ちなみに、これは、清水 義範 著『国語入試問題必勝法』の月坂のオマージュですね。
月坂「ここで大切なのは、設問に正しく答えるということだ。そうだろう。問題の文章を理解したってしょうがない」
清水 義範 著『国語入試問題必勝法』
抽象的な語句だけをずるずるとつなげ――
大、小、展、外の法則、長短除外の法則、正論除外の法則にも似た、陰陽の法則は結構つかえますよ。
これだけでセンター8点アップですね。
ドラゴン桜を読んでも点数は1点も上がりませんが、受験の帝王なら点数が上がります。
究極の解答、色々あった。
笑えますね。
まぁ、これも『国語入試問題必勝法』のオマージュなんですけどね。
本家本元の「色々あった」です。
まぁ、師匠の妨害でマグナムは2浪してしまうんですけどね。
人生の邪魔をしてくるチュータも経験があるのでは?
物語の終盤では、師匠が敵となり、試験会場で戦うことになります。
作中の名言のひとつ「合格します。なぜなら私は昔から……あっ……やば」。
名言屈指の名言、「人は誰しもが人生という舞台に立つダンサー。ブロードウェイだけが舞台じゃないし、主役だけが役ではない。肝心なのは踊り続ける意志とあきらめない心」。
そして、これです。
「合否は関係ありません。今まで積み重ねた一つ一つの事柄に自分自身、満足しているからです」
おたくのビデオと国語入試問題必勝法をベースにし、
受験戦争ひいては社会問題すらも書き上げた受験の帝王は、受験マンガの最高傑作といえるでしょう。
――「今まで積み重ねた一つ一つの事柄に自分自身、満足しているからです」
いつか言ってみたいセリフですね。
続編の『帝王への道』では、
ついに、師匠の正体が明らかになります。
大学生になった圭司くんの活躍は、これまた面白いですよ。