#なろう#ジュブナイル#キミスイ
感涙したキミスイの紹介。
???「僕はどうかすれば君になれただろうか」
???「僕が彼女から教わった一番大きなことは、自分を認めて生きるってことだったから」
Q:『君の膵臓を食べたい』の膵臓ってなんですか? 意味がわかりません。
A:膵臓とは、「魅力」のこと。膵臓を食べるというのは、その人の魅力をあやかることだ。
膵臓の病気を患っている山内桜良と主人公は、お互いの良さを取り入れようとしていた。
言い換えるなら、「君の魅力を食べたい」になる。
彼女の遺書といえる「共病文庫」から抜粋。
自分で選んで、君に出会ったの。
ほんとさー、誰かをこんなに幸せにできるなんて、君は凄い人間だよねー。
皆も君の魅力に気づけばいいのに。
私はもうとっくに君の魅力に気がついているからね。
死ぬ前に、君の爪の垢でも煎じて飲みたいな。 って書いてから、気づいたよ。
そんなありふれた言葉じゃ駄目だよね。
私と君の関係は、そんなどこにでもある言葉 で表わすのはもったいない。 そうだね、君は嫌がるかもしれないけどさ。
私はやっぱり。 君の膵臓を食べたい。
私は、君に憧れてたの。
少し前から、ずっと思ってることがあるんだ。
私が君みたいだったら、もっと誰にも迷惑をかけず、悲しみを君や家族にふりまいたりすることなく、自分のためだけに、自分だけの魅力を持って、自分の責任で生きられたんじゃないかって。
もちろん、今の人生は最高に幸せ。
でも、周りがいなくても。たった一人の人間として、生きている君に、私は憧れてた。
私の魅力は、私の周りにいる誰かがいないと成立しないって。
それも悪いことだとは思ってない。
だって、皆そうでしょ? 人との関わりが人を作るんだもん。
うちのクラスメイト達だって、友達や恋人と一緒にいないと自分を保てな いはずだよ。
誰かと比べられて、自分を比べて、初めて自分を見つけられる。
それが、「私にとっての生きるってこと」。
だけど君は、君だけは、いつも自分自身だった。
君は人との関わりじゃなくて、自分を見つめて魅力を作り出してた。
私も、自分だけの魅力を持ちたかった。 だからあの日、君が帰ったあと、私は泣いたの。 君が本気で私を心配してくれた日。君が私に生きててほしいって言ってくれた日。 友達とか恋人とか、そういう関わりを必要としない君が、選んでくれたんだもん。 誰か、じゃなく。私を選んでくれたんだもん。 初めて、私は、私自身として、必要とされてるって知ったの。 初めて私は、自分が、たった一人の私であるって思えたの。 ありがとう。
17年、私は君に必要とされるのを待っていたのかもしれない。
桜が、春を待っているみたいに。
主人公の地の文。
そもそも彼女の凄いところは、彼女の人間的魅力の多くが、彼女の余命とはまるで関係のないものであるということだ。きっと、彼女はずっとああだった。
彼女は、彼女のままで凄い。それが、僕は本当に凄いと思う。
白状しよう、何かを教わる度に、僕は彼女を凄いと思っていた。
僕とは正反対の人間。 臆病で自己に閉じこもることしかしてこなかった僕にはできないことを平気で言ってのけ、やってのける人間。
僕は携帯電話を手に持つ。
君は、本当に凄い人だ。 ずっと思っていた。
でも、それを明確な言葉として捉えることができなかった。
だけれど、あの時、分かったんだ。 彼女が、僕に生きるということの意味を教えてくれたあの時に。
僕の心は、彼女で埋め尽くされた。
僕は君に.……。
「僕は、本当は君になりたかった」
人を認められる人間に、人に認められる人間に。
人を愛せる人間に、人に愛される人間に。
僕はどうかすれば君になれただろうか。
僕はどうかすれば君になれるのだろうか。
どうすれば。
はて、と気づく。確かそんな意味の慣用句があったような。
考えてから、思い出し、僕はそれを彼女に贈ることにした。
『君の爪の垢を煎じて飲みたい』
打ち込むだけ打ち込んで、すぐに消した。
これでは面白くない気がした。
彼女を喜ば せるのに、もっと適した言葉が、存在するような気がした。
彼女に送るのに、これ以上にぴったりな言葉はない。
僕は、渾身の言葉を、彼女の携帯電話に向かって送信した。
僕は……。
『君の膵臓を食べたい』
Q:主人公の名前が登場しません。伏せられています。教えてください。
A:名前は志賀春樹という。「一番好きな小説家は名前と一緒?」「小説家みたいな名前」「桜が春を待っているみたいに」「ほら、死が横にいる」から名前は、春樹であると推測もできる。
Q:恋愛小説なんですか? アオハルなんですか? インストールとか蹴りたいオマエなんですか? 胸キュンするんですか? 激エモなんですか?
A:この2人の間柄はloveとかaffectionとかagapeとかphiliaとかamorとかamourとかliebeとかJe t'aimeではなく、尊敬の対象であるといえる。
「大病でありながらも気高く生きる彼女を尊敬する主人公」「主人公のその孤高の生き様に胸を打たれた彼女」が物語の軸になっている。
だから、2人は「君」の、膵臓が食べたくなる。
また、彼と彼女は、『星の王子さま』でいう王子さまでもありバラでもある。
Q:恭子を好きな奴って?
A:ガム
Q:通り魔に刺されてエンドってマ?
A:刺殺と病死に大した差はない。