数年前の美少女ゲームで流行のテーマは「母性」だった。
なぜなら、最近の青年オタクが美少女ゲームを買わないからだ。
また、年齢からくるものなのか、齢30、40に達したオスが執拗に母性を求めるからでもある。
今回は、『母性カノジョ -子宮 帰還編-』を取り上げたい。
この作品では、「仕事を続けるか」「それとも辞めるか」が分水嶺になる。
仕事を辞めるのが選択肢として正解で、
仕事を続けた場合、主人公が廃人になってしまうのもどこかリアルさがある。
加えて、「運・縁」「結果」「金」が人生における重要なファクターであり、
どれだけ逡巡しようが、上記の3つに収斂されるが人生でもあるといえる。
これらは冪等さがあるといえる。
現代社会に於いて、「頑張る」「頑張らない」は、人生にあまり関係がないと諭してくれる。
主人公は仕事を辞めることになるが、
実は彼女も仕事を辞めていて……その先は覚えていない。