「趣味の複合体(コンプレックス)」という言葉をご存じですか?
これは、7年ぐらい前に俺っちが作った造語です。
たとえば、映画を観るのが好きな人がいたとします。
この好きというのは、いろいろな要素の複合体であると考えられます。
- 映画ではなく、モニタの画質や音響といったオーディオビジュアルの機械が好きなのか
- 映画そのものが好きなのか
- 映像機器と映画の両方が好きなのか
- 映画を語る自分自身が好きなのか
- 映画を通じて人と話すのが好きなのか
だいたい、この5つに大別されます。
好きの本質を見抜けないと、映画そのものが好きな人に、
「ソニーのクリスタルLEDを見に、Inter BEE 2019 に行かないんですか?」といった質問をするわけです。
映画そのものが好きとなっても、さらに細かく分けられます。
この、「好き」というのを間違えてはいけないんですよ^ー^
カメラもそうですよね。
- レンズやカメラの性能そのものが好きなのか
- 綺麗な被写体を自分の手でおさめるのが好きなのか
- カメラを通して自分の意見を語るのが好きなのか
- カメラを通して人と関わるのが好きなのか
- カメラを買うのが好きなのか
オデオもそうです。
- 音楽が好きなのか
- オーディオ機器が好きなのか
- 音響機器を語る自分自身が好きなのか
- 音響機器を通じて人と関わりたいのか
- オーディオ機器を買うのが好きなのか
このように好きといっても、一辺倒にできません^ー^
「1番だけなのか? はたまた2番だけなのか?」といった具合にです。
他方で1番から5番までの要素が、絵の具のように、合わさる場合も考えられます。
なので、「趣味の複合体(コンプレックス)」というわけです。
みなさんも経験があるでしょう。
ですが、知らず知らずのうちに人様を困らせているときもあるんです。
特技や長所でもそうですよね。
- 「ものすごくCADができる人がPCに詳しいと思われている」
別にイラレでもいいんですけど、
この場合は、CADの操作がプロですけど、PCは関係ありません。
ですが、CAD は PC で操作するため、PC に詳しいと思われるケースです。
逆もしかりです。
「PC の市場に詳しい人がCADの操作が得意なわけではない」
これも言えますね。
他にも、
- 「SEなのにパソコンの性能についてきかれる。電気屋じゃないのに」
これもありますね。
このように、多くのことがらが合わさって、
「趣味」であっても、複合体になっているんです。
さらに、趣味というのはやっかいなんですよ^ー^
- 「趣味ならばプロレベルに詳しくないといけない」
- 「玄人にならないといけない」
- 「コンテストや試合で勝たないといけない」
- 「いいタイムやスコアを出さないといけない」
世の中のひとは他人を気にして、心のどこかにこういった気持ちがあるんですよ。
そんなのは関係ないのにですよ。
詳しいかなんかどうでもいいのにですよ。
60歳になったら盆栽をやる必要もないんですよ。
趣味であっても、世間体や社会を気にしていますし、
人に言える趣味をってことですかね。
散歩が趣味と言うと変えろってモラハラされるんですよ^ー^
俺っちは人様にいえる趣味がないので、ブログを趣味にしようとしています。
これまた「稼げるの?」って言われると思いますけど、
本当は、「ブログを通して自分の意見を発露すること」「思ったことをメモすること」が好きなのにね。
もちろん、趣味といいつつ、消費が好きなケースも上述のケースからいえます。
こうした思い込みが、趣味の複合体の色合いを見抜けない原因にもなっているんですね^ー^